学生時代、
私が通う大学のすぐお向かいに能楽堂があり、
むかしから…能にというよりも
「面」に興味があった私です。
まっ、だからこそ顔に関わることに携わっている今があるのかもしれません。
新年のお囃子を堪能していて、
ふと、能面の顔分析も面白いなと…
興味がある人はわずかでしょうが(笑)、
みればみるほど「う」とうなってしまう面白さ。
能面の面の種類の一つ「中間表情」、
つまり面自体に起動哀楽の表現はありませんが、
能面には、生きざまなるものが現れていて、とても興味深いのです。
本日は、三光尉(さんこうじょう)の相貌分析です。
(三光尉とは、老人系のお面のことだそうです)
額からぐっと入り込んだ半筋上の凹みに、
ぐぐぐっと張り出した頬骨。
衝動的ともいえるような燃え滾る情熱に、
何が何でも、言わねば気が済まぬ!の自己主張さ。
しかし!横顔、垂直な顎先から口までのラインから理解できる、
強い自己制御力。
保守的さという自己防衛能力の高さも顔に現れており、
感情的に酒の席での大暴れはしたとしても、
暴走して、命の危険をおかすことは、決してしませぬということがわかります。
肉づきの張りが忍耐力と持久力を現し、
人生の深みともいえる深い皺、
熟考、熟視、熟聴、そして感情を押し殺すことで平静を保った証ともいえる皺が、
顔に深く刻まれております。
三光尉の相貌は、言葉なくしても感じる様々な経験がつくりあげる深みある男性の相貌、
いやぁ~お見事です。
参考サイト 能ドットコム https://www.the-noh.com/jp/
相貌心理学研究室 BOUZON LABO
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